法規 防火区画

今回は防火区画について詳しく解説していきます。
この項目は全体の構成を理解することで、間違いや勘違いを無くすことが出来ます。
覚えるべきところをしっかり把握して、早引きを練習しましょう。

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防火区画の全体構成(令第112条)

防火区画の問題では、具体的に何が問われるのかというと、

①何の区画について問われているのか
②区画の面積は何㎡ごとなのか
③床、壁の区画は何の構造とするのか(耐火構造、準耐火構造、1時間準耐火構造)
④防火設備の種類は何になるのか(防火設備、特定防火設備)
⑤防火設備に採用する感知器は何を採用するのか(熱感知器、煙感知器)

が判断できなくてはいけません。
それをまとめたのが下の表になります。


※1:スプリンクラー設備等で自動式のものを設けた部分は、1/2の面積を除く(面積区画を倍にしてよい)
※2:常時閉鎖又は作動した状態にあるもの以外(随時閉鎖を採用した場合)

①面積区画

延べ面積が区画の面積以上であれば区画の床面積ごとに区画する必要があります。

1項:主要構造部を耐火構造、準耐火構造とした建築物が対象。

問題では主要構造部のことを聞かれているのかをチェックしてください。

2項、3項:法第27条1項に該当する、特定避難時間倒壊等防止建築物又は準耐火建築物としなければならない建築物が対象。

過去問では500㎡以内なのか、1000㎡以内に区画するのかまで問われたことはありません。
準耐火建築物は、少なくとも1000㎡以内ごとには区画しなくてはいけないと覚えておきましょう。

詳しく解説すると準耐火構造には4種類の型があります。
その型によって何㎡以内ごとに区画するのかが決まります。

法2条九号の三イ(令107条の2):45分準耐火   ⇒500㎡以内
法2条九号の三ロ(令109条の3一号):外壁耐火型 ⇒500㎡以内

法2条九号の三イ(令129条の2の3、1項一号ロ):1時間準耐火  ⇒1000㎡以内
法2条九号の三ロ(令109条の3ニ号):軸組不燃型       ⇒1000㎡以内

4項:次の建築物の部分で、天井及び壁の室内に面する部分の仕上げを準不燃材料でしたものは2項と3項の規定は適用しない。

一号・・・体育館工場等
二号・・・階段室、昇降機の昇降路(乗降ロビーを含む)

4項は2項、3項に対する適用除外の条文になっています。特殊なので覚えてしまいましょう。

②高層区画

高層区画は問題で必ず11階以上の部分を聞かれます。
問題文をしっかり読んで高層区画のことを聞かれているのかを判断しましょう。

内装と下地の仕上げをグレードアップさせることで面積区画を緩和させることができます。

5項:原則 100㎡以内ごとに区画
6項:準不燃材料で仕上げた場合200㎡以内ごとに区画
7項:不燃材料で仕上げた場合500㎡以内ごとに区画

また床、壁の区画耐火構造とするのも覚えましょう。
防火設備の種類ですが、5項防火設備(遮炎時間20分)で良いのですが
6項、7項の場合、特定防火設備(遮炎時間1時間)としなくてはいけません。

内装の仕上げをグレードアップさせたら、扉の仕上げもグレードアップさせるものだと覚えましょう。

③竪穴区画

竪穴部分は延焼や煙が広がりやすい場所となり、適切に区画しなければなりません。
竪穴とは吹抜け、階段、エレベーターシャフト、ダクトスペース等を指します。

9項:主要構造部を準耐火構造又は特定避難時間倒壊等防止建築物とした、地階又は3階以上の階が対象

過去問では適用除外(防火区画が不要)部分がよく問われます。

9項一号:避難階からその直上階又は直下階のみに通ずる吹抜きとなっている部分で内装及び下地の仕上げを不燃材料で造ったもの
避難階から2層のみの吹抜きという記述が出たら、必ず不燃材料で造られているかを確認しましょう。

9項二号:階数が3以下延べ面積が200㎡以内一戸建住宅、住戸の階数が3以下床面積の合計が200㎡以内長屋・共同住宅の住戸内

まず、一戸建住宅は対象が延べ面積であることを覚えましょう。
長屋・共同住宅の場合、住戸の床面積が対象で、適用除外されるのも住戸内(メゾネットの吹抜き部分)のみであることに気をつけましょう。

防火区画と接する外壁

10項:防火区画と接する外壁は、90cm以上の部分を準耐火構造とする。

ただし外壁面から50cm突出した準耐火のひさし、袖壁等があれば上記の規定は除外される。

④異種用途区画

12項:建築物の一部が法第27条1項各号、2項各号、3項各号のいずれかに該当する場合、その部分とその他の部分を区画する。

前回の記事を参照してみてください。
法第27条とは、特殊建築物で耐火建築物、準耐火建築物、特定避難時間倒壊等防止建築物としなくてはならない建築物を指します。

防火設備の構造

13項:防火区画に用いる防火設備には種類が2つ

常時閉鎖若しくは作動した状態にあるもの
随時閉鎖若しくは作動をできるもの

常時閉鎖式防火戸は,普段,閉まった状態にある防火戸のことです。
扉を開けて人が出入りすると、自動的に閉じます。
防火戸は、火災時に発生する火炎や煙ガスの流出、拡大を防止しするために設置します。
このため、火災発生時に閉鎖状態を保持していることが重要です。
常時閉鎖式防火戸は、常に閉まっているため、火災時の火炎や煙ガスの流出や拡大防止には非常に効果的です。

次に随時閉鎖式防火戸ですが,普段は開き放し状態にある防火戸のことをいいます。
火災による熱や煙を感知すると閉まります.
戸板が閉まった状態でも避難者や消防隊が出入りできるように,戸板に常時閉鎖式防火戸が内臓されています。
しかし、開口部は、主に人の出入り口として用いられることから、常に扉が閉まっていると、人の出入りの度に開閉動作が生じます。
この動作が日常の使用性を阻害することから、平常時は開放状態で用い、火災時のみ閉鎖する機能をもつ「随時閉鎖式防火戸」が数多く使用されています。
防火、防煙シャッターなども随時閉鎖式となります。

随時閉鎖式を採用する場合、感知器と連動して自動的に閉鎖する必要があります。
または煙感知器と連動すればよい区画としては
1項、2項、3項(面積区画)、5項(高層区画)による防火設備です。

煙感知器としなければならない区画としては
9項(竪穴区画)、12項(異種用途区画)による防火設備です。
その場合、遮煙性能を有するものでなくてはいけません。

防火設備は2種類あること
竪穴区画は煙で感知し、かつ遮煙性能(煙を遮断)を有していなくてはいけないということを覚えましょう。

防火区画の貫通

14項:給水管、配電管が準耐火構造の防火区画を貫通する場合、モルタル、不燃材料で埋めなければならない。

令第129条の2の5第1項第7号イ:貫通する部分からそれぞれ1m以内にある部分を不燃材料で造ること

15項:換気設備、冷暖房設備における風道が準耐火構造を貫通する場合、防火ダンパーを設け、熱又は煙感知器と連動させ、自動的に閉鎖するものとする。

その場合、遮煙性能を有するものでなければならない。

風道に設置する防火設備は貫通する区画と一緒の防火設備となります。
特定防火設備が必要な区画は特定防火設備で、防火設備でよい区画(5項、9項)は防火設備で区画すれば良いです。

まとめ

耐火構造、準耐火構造(1時間)は特定防火設備 ※5項のみ耐火構造+防火設備
竪穴区画は準耐火構造(45分)+防火設備でよい、感知器は煙感知器(常時閉鎖又は作動をした状態にあるもの以外)
風道に設ける防火設備は、その防火区画に採用する防火設備と同じ仕様である(最初の表を参照)。

細かいことを理解して覚えておけば、主要なことは令第112条を開いて書いてある場所が早引き出来れば問題ないです。
ブログを参考にしながら条文を一度引いてみましょう。

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