今回は色彩について詳しく解説していきます。
色彩については、実際の色を見てイメージするのが一番です。
私なりにポイントをまとめてみたので参考にしてくだい。
色の三原色
減法混色:色料や色フィルター等の色を吸収する媒体を重ね合わせて別の色を作ることをいい、混ぜ合わせを増すごとに、明るさが減少して黒色に近づく。
減法混色(色料)の三原色:シアン(C:青緑)・マゼンタ(M:赤紫)・イエロー(Y:黄)
加法混色:光の混色などに見られ、混ぜ合わせる光が増すごとに、明るさが増加して白色に近づく。
加法混色(光)の三原色:赤(R)・緑(G)・青(B)
減法混色は、絵の具→混ぜると黒くなる。
加法混色は、光→合わせると白くなる。
物体色を表す表色系
マンセル表色系:有彩色は、色相(マンセルヒュー)、明度(マンセルバリュー)、彩度(マンセルクロマ)の順序で記号を表示する。
色相(マンセルヒュー):10色相を円周上に等間隔に配置。
修正マンセル表色系:マンセル表色系の隣接する色彩が感覚的に等間隔になるように修正されたもの。
顕色系:色の三原色に基づいて、均等な感覚になるように配列した表色系。(マンセル表色系、PCCS等)
補色:混色によって無彩色となる二つの色。マンセル表色系では向かい合った色が補色の関係となる。
明度(マンセルバリュー):反射率が0%の完全な黒を0、反射率が100%の完全な白を10とする11段階に区分。
視感反射率\(\rho\):明度Vが3~8の場合、\(\rho ≒ V(V-1)\)[%] となる。
\(\rho\):反射率
V:マンセルバリュー(明度)
明度V=5では、視感反射率\(\rho ≒ 5(5-1) ≒ 20\) [%] となり、反射率は50%とはならない。
明度は11段階であり、10段階ではない。
彩度(マンセルクロマ):無彩色が0、中心軸から遠ざかるほど大きくなり、彩度が最高のものを純色という。
純色の彩度は色相、明度によって異なり、10以上になる。赤の純色は彩度が14。
光源色を表示する表色系
CIEのXYZ表色系:光の三原色に基づく加法混色をベースにし、光源色及び物体色を表すことができる。
すべての色をX(赤), Y(緑), Z(青)の3刺激値によって表示し、明るさはYのみが表す。
[R][G][B]の混色量では、色域の単色光を正確に再現できない部分があり、こうした不都合を数学的に回避するために考えられた。
三刺激値(XYZ)は虚色の混色量なので値を見ても抽象的でイメージできないため、実際には三刺激値(XYZ)を比例配分して、xyzを定め、明るさを示すYの値で全色を表す。
\(x=\frac{X}{X+Y+Z}\)
\(y=\frac{Y}{X+Y+Z}\)
\(z=\frac{Z}{X+Y+Z}\)
三刺激値(XYZ)全体に対して、X(赤), Y(緑), Z(青)の割合を表すことで、色を表現している。
xy色度図:xとyが決まればzの値は分かるため、zの表示を行わず、明るさを示すYの値を用い、Y,x,yの3つの値で全色を表す。
明るさを示すYの値として、物体色は視感反射率、光色は測光量が使われる。
x軸は数値が大きくなるほど赤の比率が増し、
y軸は数値が大きくなるほど緑が強くなる。
原点に近づくほど青の比率が増す。
外周部は色相を表し、
中央部は白色で、外周に近づくほど彩度が高くなる。
xy色度図は物理量に基づいている。
二つの色の加法混色の結果は、xy色度図上の二つの色の点を結んだ直線上に表される。
物理的に等間隔な座標で表示しているので、xy色度図上の色度点間の距離が等しくても、人間の感覚的色差は必ずしも等しくならない。
混色系:光の三原色の混色の割合によって色を表す表色系。(XYZ表色系)
まとめ
物体色を表現するマンセル表色系は感覚的に等間隔。
光源色を表現するxy色度図は物理的に等間隔な座標で表示。
色を表現するとき、物なのか光なのかによって基準とする表色が変わってくることを理解すれば、イメージがしやすくなります。
過去問でも、難しいことは問われていないので、きちんと基本となる知識を整理しましょう。